今回は冬の定番というより必需品であるマフラーを紹介します。マフラーという言葉は和製英語に近いようなもので、英語では「Scarf」と呼ばれ、「Muffler」は車やバイクの消音機のことを指します。マフラーがないと体感的にも見た目にも寒いので冬のコーディネートにはほぼ必須と言えます。柄と色もかなり多くの種類があるのでお気に入りの物をいくつか揃えておくと良いと思います。また、基本的にユニセックスなアイテムなのでプレゼントに考えている方も参考にして下さい。
- JOHNSTONS(ジョンストンズ)
- Glen Prince(グレンプリンス)
- PENDLETON(ペンドルトン)
- FOXFORD(フォックスフォード)
- HILLTOP(ヒルトップ)
- HIGHLAND TWEEDS(ハイランドツイード)
- SCOTTISH TRADITION(スコティッシュトラディッション)
- DRAKE'S(ドレイクス)
- Highland 2000(ハイランド2000)
- STUART AUSTIN(スチュアート オースティン)
- Black Sheep(ブラックシープ)
- INVERALLAN(インバーアラン)
- ROBERT MACKIE(ロバートマッキー)
JOHNSTONS
(ジョンストンズ)
1797年というはるか昔、スコットランド北東のエルガンで創業した老舗ブランド。カシミヤやメリノウール・ラムズウール・キャメルヘアーなどの高級素材を使ったスカーフなどを作り続けています。現在でも原毛の厳選から紡績・ウィービング(機織)・ニッティングまで手掛けている、英国でも珍しい一貫生産工場をもつメーカーです。プリンス・オブ・ウェールズ殿下によって王室御用達にも認定されているのです。
ジョンストンズのマフラーは非常に有名で、ハイブランドのそれにも引けを取りません。ウール・カシミアそれぞれに多くの色と柄が展開され、さらに大判のサイズまであります。
- ウール5,000円前後
- カシミア14,000円前後(大判34,000円前後)
- 無地/チェック柄
- スコットランド製
Glen Prince
(グレンプリンス)
1989年にスコットランドで誕生したブランド。選び抜かれた上質のカシミアやピュアウールを使用したマフラーやストールは世界中で良質な英国製品として認知されています。素材の調達と製品のデザインを今も変わらず自社で行い、主にはスコットランドで伝統的な手法を用いて製造しています。
マフラーは無地の物もありますが、英国らしいチェック柄が主で種類も豊富です。
- ウール5,000~6,000円(大判12,000円前後)
- 無地/チェック柄
- スコットランド製
PENDLETON
(ペンドルトン)
セーターの回で紹介した、アメリカのブランド。1世紀以上もの歴史があり、戦争時は軍に支給品として多くのアイテムを納入していたそうです。ブランケットやウールシャツが有名で今でも古着屋さんで見ることができると思います。
マフラーは上質なウールを使用したチクチク感のない仕上がり。アメリカのブランドだけあってネイティブ柄のマフラーが展開されています。
- 6,000~13,000円
- 無地/チェック柄/ネイティブ柄
- アメリカ製
FOXFORD
(フォックスフォード)
1892年にアイルランド・メイヨー州にて、修道女アグネスにより設立されたブランド。元々は1890年の大飢饉がきっかけとなり創業されましたが、火事や金融危機などの度重なる災難も地元の人たちの融資や援助により乗り越え現在に至ります。工場の100周年に建設されたビジターセンターを祝う際には、当時の大統領も訪れるなど、アイルランドを代表する工場に成長しました。現在は、古典的な織りの技術はそのままにブランケットやマフラーを生産し、ショップに併設されたカフェではご当地の食事を提供し続けており、国内はもとより遠方からも多くの客が訪れる観光名所にもなっています。
ここのマフラーは一見無地に見えますが、発色の良い様々な色のネップが入ったツイード生地を使用しているなど、アイルランドならではの特徴があります。また、定番のチェック柄も展開しています。
- 5,000~7,000円
- 無地/チェック柄
- アイルランド製
HILLTOP
(ヒルトップ)
1817年にイギリス・ロンドンで創業した老舗ニットメーカー。厳選された素材を用いた上品なウール製品を生産しており、創業当時は馬具用のニット製品を取り扱っていましたが、現在ではメルトンを使用したコート等のアウターから、カシミアやアンゴラを使用したマフラーまで幅広く展開しています。 マフラーは毎年で展開されるアイテムで、定番のカラーと使いやすいチェック柄が用意されます。チクチクした肌触りのないラムウールを使用し、インポートでありながらリーズナブルな価格であるのが嬉しいポイントです。
- 6,000~14,000円
- 無地/チェック
- イギリス製
HIGHLAND TWEEDS
(ハイランドツイード)
1837年、アブラハム・ムーン氏により、イギリス・ヨークシャー州リーズに創業の名門ファブリックメーカーのブランド。もともと麻織物が主でしたが、ハイランド地方で羊毛が十分にとれるようになると、防寒性に優れたウールを用いるようになり、それが今日のタータンチェックのウール製品にまで発展したと言われています。スコットランドの伝統的なタータン生地を大量にストックし、短期間での生産が可能な為、コストパフォーマンスにも優れているのが特徴です。
- 4,000~5,000円
- 無地/チェック柄
- イギリス製
SCOTTISH TRADITION
(スコティッシュトラディッション)
スコットランド・ロックスバーグシャーで創業し、今もそこで工房を構えるブランド。スコットランドの伝統を今に伝える格式のあるアイテムを展開しています。
アンゴラ混のウール素材を使用したマフラーが有名で、ウールのみのそれよりも柔らかい肌触りに仕上がっています。英国定番のチェック柄以外にもオリジナルの美しいパターンを手掛けています。
- 8,000~11,000円
- 無地/チェック柄
- スコットランド製
DRAKE'S
(ドレイクス)
1977年、ロンドンのクラーケンウエルで創業されたブランド。創業者の一人であるマイケル・ドレイクはアクアスキュータムでデザイナーとして活躍、小物やアクセサリーなど、コート以外の企画を立ち上げたプランナーとして知られています。日本では良質なネクタイブランドとして認知されているように感じますが、その一方でマフラーやスカーフのブランドとしても有名で、こちらは創業当初から高い評価を得ています。
マフラーの柄はイギリスの伝統を踏襲したデザインになっていますが、前述のブランドのようなチェック柄ではなく、ストライプや千鳥柄など一味違った物になっています。スーツ姿によく映えるようなマフラーが多いと思います。
- 14,000~20,000円
- 無地/ストライプ柄
- スコットランド製
Highland 2000
(ハイランド2000)
創業100年以上の長い歴史と伝統があるイギリス・ノッティンガムのニットメーカー。最近では多くのセレクトショップでの取り扱いや、ファッション誌で定番と位置づけされているほどの老舗ブランドです。英国製純毛を100%使用して生産される製品は、伝統的なハンドフレーム手法を採用し、イギリス国内の工場でデザインから生産までを一貫して行っています。品質の良いニット製品造りに欠かせない技術が失われつつある状況の中で、このブランドは益々世界中で愛用されています。
ボリュームのあるニットマフラー、ケーブル編みのマフラーが大変人気です。フェアアイル柄の小物も充実しており、マフラーと柄を揃えることもできます。
- 7,000~10,000円
- 無地ニット/ケーブル編み/フェアアイル柄ニット
- イギリス製
STUART AUSTIN
(スチュアート オースティン)
上記の「Highland 2000」より派生・転身し、新たなイギリスのニットファクトリーとしてメジャーになり始めたブランドです。素材となるウールは英国製純毛を使用し、特殊で伝統的なハンドフレーム手法を採用することで質の高いウール製品を作り続けています。小物の展開商品としてはケーブル編みを施したニットキャップが主流なようです。
マフラーはケーブル編みやフェアアイル柄を得意としています。どれもボリュームがあり、温かみのある物に仕上がっています。
- 8,000~9,000円
- ケーブル編み
- イギリス製
Black Sheep
(ブラックシープ)
1966年創業のニットメーカー。創業者のクレア・ホーア女史がブラック・ウェルシュ・マウンテン・シープという羊の中では最高峰と言われる、イギリス産の唯一の黒毛の品種を6頭飼育することから始まりました。この小柄な黒毛の羊は、手触りが柔らかく、素朴な色合いと優れた保温性で評判が高い品種です。この絶滅寸前の危機にあった品種をホーア女史が保護育成に乗り出し、繁殖に成功し、以後この黒毛の羊から刈り取られた羊毛はピュアナチュラルオイルドウールとして珍重されるようになりました。ブラックシープの毛糸を使用して作られたニットウェアは、アウトドアは勿論、タウンウェアとしても世界各国で愛用されるほどになりました。
温かみがありながらもゴワゴワせず、ふっくらと上品な風合いが特徴のマフラーが定番商品です。落ち着いた茶・黒系の色が中心の展開です。
- 7,000~8,000円
- 無地ニット
- イギリス製
INVERALLAN
(インバーアラン)
1970年代に創業されたアラン編みのニットセーターが有名なハンドニットメーカー。ハンドニットは勿論人の手で編まれており、約3000人も登録されているニッターの中からそのオーダーに適切な1人を選び、それぞれの家庭で編んでいるのです。ニッターは、それぞれの技術と経験によりAから順にランク分けされ、日本のマーケット向けのオーダーはAランクのニッターのみが編む事で、従来は非常に難しいと言われる品質の安定に成功しています。
マフラーはアラン編みが全面に押し出された存在感のある商品です。ボリュームもたっぷりあるので、見た目にも温かくコーディネートすることができます。
- 8,000~20,000円
- 無地ニット/無地アラン編み
- イギリス製
ROBERT MACKIE
(ロバートマッキー)
ボンネットハットが有名なスコットランドのエアシャー地方スチュワートンで1845年に設立された、老舗ニットブランド。 100年以上にわたって様々な編み方や柄のニット製品を製造し、世界中に愛用されています。
特徴的で様々な柄のニットマフラーとケーブル編みのマフラーを展開しています。比較的薄手で長さがあるので色々な格好に対応できそうです。