KASHIWAYA Writing Club

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エンジニアブーツの定番・おすすめブランド 15選

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今回はエンジニアブーツを紹介したいと思います。アメリカで誕生した作業用のブーツで、トゥ部分に爪先を守るための鉄板が内蔵されていること、靴紐を排除した代わりに甲部分にベルトが付いていることなどが特徴です。ワークブーツの定番として男女両方から愛され、中でもバイク乗りからはクラッチの操作がしやすいため特に好まれています。革製品のため価格はピンキリですが、幅広くブランドを紹介していきます。

AVIREX(アヴィレックス)

1975年に今まで米軍に供給してきた製品を一般市場に展開したことでスタートしたミリタリー系アパレルブランド。元は1937年にフライトジャケットブランドの製造業者として発足したのが始まりで、軍規格を満たした膨大な数の製品を納め続けてきました。「AVIREX」とは「AVIATOR(飛行機乗り)」と「REX(ラテン語で王様)」を組み合わせた造語で、空の王様という意味も込められています。無駄のない機能的なデザイン、良質な素材、ノスタルジックな雰囲気。そんなアメリカンビンテージやミリタリーウェアの魅力を追求しているブランドです。

エンジニアブーツは「HORNET」という名前です。履きやすさとファッション性を重視したショートタイプのもので、厚みのあるレザー・スチールトゥ・グッドイヤーウェルト製法と、低価格ながら高いクオリティーの製品です。

  • 18,000~19,000円
  • AVIREX社オリジナルソール
  • グッドイヤーウェルト製法
  • 中国製

ALPHA INDUSTRIES(アルファインダストリーズ)

1954年にアメリカで設立されたアパレルメーカー。こちらも米軍向けに様々な製品を供給してきた歴史を持ち、1959年に当時の米国防省が軍用ジャケットの見直しを同社に依頼して以降、50年以上に渡って製品を提供してます。現在ではタウンユース向けのアイテムがセレクトショップ等にも並んでいますが、中でも米軍用パイロットが使用するMA-1フライトジャケットは爆発的な人気を誇っています。

エンジニアブーツは足馴染みのよいオイルレザーを使用し、グッドイヤーウェルト製法で仕上げられた1足。スチールトゥを装備し、ショート丈ながらダブルベルト仕様となっています。

  • 18,000~19,000円
  • ALPHA社オリジナルソール
  • グッドイヤーウェルト製法

PISTOLERO(ピストレロ)

1993年に創業したブーツブランド。メキシコ共和国グァナファト州にあるレオンと言う町に工場を構えています。人口およそ100万人のこの町の地場産業は、古くから靴の生産です。そのため靴産業に関わる会社が多く集まっており、効率的な製造が可能なためか、このブランドはコストパフォーマンスの高さが際立っています。メキシコは人件費や革が安いこともあり、この価格が実現できるようです。縫製はアメリカ製の物より丁寧、革質も「CHIPPEWA」などに匹敵するレベルで、ソールはビブラム社製、更にグッドイヤーウェルト製法での作り込みです。

ここのエンジニアブーツは細めのシャフトと平たいシルエットのトゥ部分など、雰囲気はワークブーツですが、一般的なゴツくて大きいイメージからは少し違った1足です。アッパーには上質なステアハイドレザーを使用し、アウトソールにはビブラム社製のものを採用しています。

  • 31,000~33,000円
  • vibram社製ソール
  • グッドイヤーウェルト製法
  • メキシコ製

REDWING(レッドウィング)

1905年に設立された、現在では知らない人はいない、ワークブーツの代名詞的ブランド。年間販売数量は300万足を超え、雇用人数は約1,700名、市場は世界の約150ヶ国となっています。日本ではABCマートなどの大手靴小売店が扱っていることもあり、比較的簡単に手に入れられます。

1938年にREDWINGのカタログに登場したエンジニアブーツという名前のブーツは、現在では「2268」という型番を冠し、以来基本設計を全く変えていません。耐久性にすぐれた樹脂製のソール、肉厚で硬質のレザー、当時急速に普及したスチールトゥ。ヘビーデューティーという言葉をそのまま形にした様なモデルです。

CHIPPEWA(チペワ)

1901年にアメリカはウィスコンシン州チペワ・フォールズで創業したブランド。当初は森林で働く労働者達の足元を支えていましたが、やがて軍や警察・消防などに注目され、その名は世界中に広まっていきました。エンジニアブーツにおいては、「REDWING」と双璧とされるような立ち位置です。インディアンのマークは、創業地がネイティブアメリカンのチペワ族の居住区であったことに由来します。

エンジニアブーツの定番モデルである、「11 STEEL TOE ENGINEER」は長い歴史を持つCHIPPEWAの中でも、ロガーと並び歴史が旧いモデルです。製造・販売が始まったのはなんと1930年代です。新品の時点ではREDWINGよりも革が柔らかく、履きやすいのが特徴です。

SLOW WEAR LION(スローウェアライオン)

2001年に設立した東京・渋谷に直営店を持つ日本製のワークブーツブランド。日本人が履くことを前提にワークブーツを作成しており、その足に合ったワークブーツは、手にしたその日から足に馴染む履き心地の良さがあります。すべての品番に共通して、流行よりずっと履き続けられることを優先したデザインとなっています。10年後も履くことを想像して、古く見えないシンプルなデザインを追求しています。

ここのエンジニアブーツは着脱の機会が多い日本の文化に合わせてシャフト内側にファスナーを装着してるので着脱が簡単です。また、ファスナーを装着した事でシャフトを細めのデザインに設計出来るので、従来のエンジニアブーツにはない独自のシルエットになっています。

  • 64,000~66,000円
  • vibram社製ソール
  • ダブルステッチダウン製法
  • 日本製

LONE WOLF(ロンウルフ)

1975年に誕生した東洋エンタープライズのワークウェアブランドである「SUGAR CANE」の中の派生ブランド。シュガーケーンアメリカの1900年代から1950年代のワークウェアに焦点を当てた衣類の生産に着手しており、ロンウルフは主にワークブーツを手掛けています。

ここのエンジニアブーツはヴィンテージのそれを彷彿とさせるディテールを多く持ち、現在の大量生産のブーツでは表現できない、ハンドメイドならではの作り込みが魅力的です。オールドスタイルのエンジニアブーツに習って仕上げられたヒールは、5mm厚の本革底に5mm厚の革を4枚という贅沢な仕様。バックルはプレス方式による特注品で、ブラス製であることからオールドスタイルの雰囲気をより一層醸し出してます。

  • 76,000~77,000円
  • CAT'S PAW社製ソール
  • グッドイヤーウェルト製法
  • 日本製

WESCO(ウエスコ)

1918年に創立者ジョン・ヘンリー・シューメイカーによって誕生した、世界最高峰といっても過言ではないワークブーツブランド。オレゴン州スキャプースという豊かな自然に囲まれた小さな田舎町に拠点を構えています。ロッガーやラインマン、ファイヤーファイターといったアメリカの屈強な男達の足元をこの先も守り、決して大量生産にシフトすることなく品質を最優先し、ブーツ作りを展開しています。

ここのエンジニアブーツは名前を「BOSS」と言います。アッパーは高級感溢れる艶やかなフルグレインレザーを使用し、ステッチダウン製法によるしっかりした作り、加えてタンクタイプのビブラムソールがより存在感を際立たせています。自分好みにカスタムすることも可能です。値段は張りますが、他のブランドとは一線を画すクオリティです。

  • 95,000~100,000円
  • ステッチダウン製法
  • vibram社製ソール
  • アメリカ製

ROLLING DUB TRIO(ローリングダブトリオ)

2007年に創業された日本のブーツブランド。メンズファッション雑誌「Lightning」にも取り上げられ、注目されているブランドとなっています。エンジニアブーツは「CONQUER」や「Giraffe」という名前を冠し、非常に人気が高いモデルです。特に「Giraffe」は、ラスト・製法・トゥの仕様・ソール・バックル・レザーを選んでオーダーすることができ、自分好みの1足を作ることができます。

 

VIBERG(ヴァイバーグ)

1930年にカナダ・ケベック州シェルブルックでブーツ作りをスタートしたブランド。ハンティングシューズやロガーブーツといったワークシューズを得意とするファクトリーとして、世界的に有名です。職人気質溢れる無骨で重厚ながらも繊細な作りとその確かなクオリティーで多くのハンターや森林関係者から、信頼を寄せられています。

エンジニアブーツはHorween社製クロムエクセルレザーを使用し、耐久性と柔らかさを兼ね備えた1足です。

CLINCH(クリンチ)

下北沢に店を構える、革靴やブーツのリペア・メンテナンス・オーダーメイドショップの「BRASS」が作り出すオリジナルブランド。ブランド名は「突き出た先を折り曲げて留める」とか「先をつぶす」「締めつける」「固定する」という意味の英語から採ったものだそうです。靴を作る際によく行われる行為です。

ここのエンジニアブーツは手間のかかる古来からの製法「ハンドソーンウェルテッド製法」で仕立てられ、ドレスブーツとワークブーツの境目が未だない、1900年初頭までのブーツをイメージしたラストが採用されています。レザーはアメリカ西部のネイティブアメリカンインディアンによる革の製法が発祥と言われている「ラティーゴレザー」が使われています。

MAKERS(メイカーズ)

2009年にスタートした日本のシューズブランド。いつまでも世に残り続けるレガシーを持ったシューズ作りをバックコンセプトに掲げ、<br>オーセンティックかつ印象的なアイテムを展開しています。皮革使いやエレガントな木型設計は、インポート靴に一切の引けを取らず、国内だけでなく海外でも高い支持を獲得しています。外羽式のドレスシューズが多く展開されているようです。

ここのエンジニアブーツは1940年代を参考に製作された11インチのもの。トゥは細く小さめに作られており、スタイリッシュな印象です。使われているホースバットレザーは、履き込む程に馬革特有のヴィンテージ感溢れる表情となります。

SKOOB(スクーブ)

色々な某アメカジブランドなどのブーツなどを生産する職人側が2017年に立ち上げたファクトリーブランド。普遍的なデザイン、伝統的なディテールに拘りながら素材・製法に妥協せず、ファクトリーブランドならではの細かなディテールや、遊び心ある素材を取り入れ、自由な発想でオリジナリティーの高い製品を世に送り出しています。生産地は日本の靴作りの中心である浅草です。

エンジニアブーツは3色展開ですが、色ごとに最適なレザーを選定するという拘り。グッドイヤーウェルト製法で作られ、アウトソールにはBILT RITE社製、ヒール部分はCAT'S PAW社製です。

Dapper’s(ダッパーズ)

2009年に設立した日本のブランド。ヴィンテージ好きの目を通して、1920~1940年代当時のスタイルを意識しつつ、まったくのレプリカではなく、「昔こんな服あったかもしれない」と思わせながらも、「今、格好いい服」を作ることを目指しています。

1940年代のエンジニアブーツをベースに再構築したオリジナルのエンジニアブーツは、少し野暮ったさが残る雰囲気ながらも、レザー・底材・縫製まで徹底的に拘りぬいた1足。アッパーには3㎜厚のホースバット(馬革尻部)を使用し、ソールははBILT RITE社製のものを使用しています。

DERIVE(ディライブ)

原宿に店舗を構え、東京メイドに拘る日本のブーツメーカー。

「ROOTED」というモデル名のエンジニアブーツは、ノーズを長めにシャフトを細くすることでシャープなシルエットを構築。トリプルステッチでアッパーの強度を保ち、防水などの機密性を高めるためウェルト部にはストームを採用しています。実店舗に行けばカスタムオーダーをすることもできます。