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ドレスベルトの定番・おすすめブランド 12選

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今回はビジネスシーンで使うベルト、所謂ドレスベルトを紹介します。分厚い1枚革で作られた物はカジュアルベルトに分類されるのに対して、2枚の比較的薄い革を張り合わせて作った物はドレスベルトと言います。ベルトの両端にステッチが入った物が一般的ですが、入っていない方がよりドレッシーと言われています。素材はカーフが基本で、ビジネスカジュアルであればスエードも良いですし、それらが編みこまれたメッシュベルトでも問題ないでしょう。

良いベルトは長く使えますし、ベルトのような小物にお金をかけるとコーディネート全体が格上げされるように思います。今回は1万円前後を基本に、高品質なベルトを生産するブランドを紹介していきます。

Felisi
(フェリージ)

1973年に創業したイタリアの鞄を中心とするブランド。創業者のアレッサンドロ・フェリージと現社長アンナ・リザ・フェローニが、イタリア北部の街フェラーラに立ち上げた革工房が発祥です。製品にはそれぞれ、フェラーラ地方の地主であったフェリージ家の紋章が刻印されています。この紋章は兜と楯、林檎の木がモチーフとなっています。レザーとナイロンの組み合わせがフェリージのバッグや財布の特徴となっています。レザーは自然素材のタンニンを使った伝統的な製法で作られ、最高峰のタンナーから市場に流通する前に直接買い付けています。ナイロンはリモンタ社のナイロンで、プラダなども使用しています。また、オレンジやブルーなど派手なカラーを展開しているのも特徴と言えます。

当ブランドのベルトはバッグよりも歴史がある、フェリージのルーツとも言えるアイテムです。スクエア型のバックル、ベルト幅3㎝と最もベーシックなビジネス向けのベルトは、拘りのバケッタレザーで作られ、使うほどに艶が増し、時代に左右されず長く使い込むことができます。

  • 19,000~20,000円
  • 4色展開(黒・焦げ茶・茶・タン)
  • イタリア製

Whitehouse Cox
ホワイトハウスコックス)

1875年にイギリスはバーミンガムから北西にあるウォルソールホワイトハウス氏とサミュエル・コックス氏によって創業し、当初は馬具などを製造していたブランド。1920年までは乗馬用の高級馬具や英国軍への様々な軍需用アイテムなどを製造し、その後1930年代からペット用の首輪に始まり、レザーグッズなどのファッション性の強いアイテムを作り始めました。1970年代後半、デザイナー「ラルフ・ローレン」から依頼を受けた人間用のベルトが商品化され、大ヒットしたのをきっかけに世界のバイヤーやデザイナーから数々のオーダーを受け、レザーブランドとして名を馳せました。使用する代表的な革は、強く耐久性のある「イングリッシュブライドルレザー」で、約10週間もの間、樹皮や種子など自然の草木を使い丁寧にタンニン鞣しをし、さらに天然の染料を革の深部にまで染み込ませ、じっくりと時間をかけたものです。

ベルトにもブライドルレザーが使用され、丁寧に仕立てられたその表情はスーツやフォーマルだけでなくカジュアルな服装にもマッチします。

  • 18,000~20,000円
  • 3~4色展開(黒・茶・タン・紺など)
  • イングランド

Cisei
(シセイ)

イタリア・フィレンツェ在住の大平智生(ちせい)氏が2006年に創めた鞄ブランド。「シンプルでいて常に上品に、ベーシックでいながら常に新鮮に」をブランドコンセプトとし、クラシックをベースに実用性を考慮して調整されたデザインと独特の素材使いが特長です。過去にNHKでも特集番組が組まれ、かなり注目度が高まっています。フィレンツェの鞄メーカーで職人やパタンナーとして有名ブランドの製品を数多く手掛けていた経験をもとに、厳選された素材選びはもちろん、手間を要する伝統的な職人技を取り入れて、丁寧に作り上げられています。

ベルトはオリジナルのバックル・レザーを使用して非常に上品に仕上げられています。鞄にもよく使われる「リンドス」という上質なカーフのシボ革は、しっとりと柔らかな上に滑らかで独特の風合いを持っています。

  • 9,000~13,000円
  • 3~4色展開(黒・茶・タン・紺など)
  • イタリア製

Andrea D'AMICO
アンドレア・ダミコ)

1991年にデザイナーであるアンドレア・ダミコがボローニャに創業した革製品のブランド。戦後より靴屋を営んでいた祖父と父の影響を受けて、レザーに対する情熱を持つようになった彼は、27歳の時にベルトのデザインに着手し、職人との協力でオリジナルベルトを作り始めまたのがブランドの始まりです。黒や茶などクラシックなカーフのベルトしか無かった時代に、カラフルなエキゾティックレザーを使った魅力的なベルトを発表し、イタリアで話題となりました。1993年からは財布・ビジネスバッグ・トラベルバッグなども手掛け、1997年、ファクトリーを設立し生産性を高めると同時に、海外への本格的進出をスタートさせました。

極めてシンプルでビジネス向きのベルトももちろんありますが、型押しのレザーやアクの強いクロコやリザード等のエキゾチックレザーを使用したベルトに強みを持ちます。細やかな型押しレザーはスーツに取り入れても馴染むので、一味違うベルトが欲しい方はチェックしてみて下さい。

  • 16,000~18,000円
  • モデルによって2~3色展開
  • イタリア製

UCCELLO
(ウッチェロ)

2002年に創業した、ミラノに工房を構えるファクトリーブランド。革の仕入れから裁断・縫製・仕上げまで、全ての工程を創業者であるフランチェスコ氏を中心とした4人の熟練職人で行っています。ハンドメイドで仕立てられるここベルトは大量生産品とは違うクオリティーを感じることができます。裏材として張られているヌメ革は使い始めこそ固めですが、繊維が締まっており、とても丈夫でしっかりと馴染む特徴もあります。

当ブランドの定番品であるクロコダイル型押しレザーベルトは、スモールクロコダイルの腹部を模した型押しの出来栄えが非常に秀逸です。グレージング仕上げの光沢感、不規則で精巧なウロコパターンは高級感があります。その他にも光沢を持たせたコードバン調のレザー、サフィアーノレザーやスエードなど多くの種類があります。しかし特筆すべきはこの品質、さらにハンドメイドのイタリア製でありながらも価格がリーズナブルであることかと思います。

  • 9,000~12,000円
  • モデルによって4~9色展開
  • イタリア製

Saddler's
(サドラーズ)

1965年にイタリアのパルマ近郊のフィデンツァで創業したベルトブランド。高級素材を適切に扱う卓越した技術と、トレンドを造りだしていくようなデザイン性・クオリティーの高さから、他ブランドへOEM商品を提供し続けている良質なファクトリーブランドです。特にメッシュ・タイプを得意としており、ギュッと強く詰まったメッシュの目には、素材が本来持っている良質な存在感が生まれ、日本市場に登場するやいなや、ビームスをはじめ多くのセレクトショップで取り扱われています。

メッシュベルトが一押しのブランドではありますが、シンプルなドレスベルトも展開しており、フルグレインレザー・スコッチグレインレザー・カーフナッパレザーなど、多様なレザーを使いながら、ほんの少し遊び心のあるデザインに仕上がっています。

  • 9,000~10,000円
  • モデルによって4色程度展開
  • イタリア製

CYPRIS
(キプリス)

1995年に東京で創業した、鞄を始めとする革製品を扱うモルフォ社のオリジナルブランド。ブランド名の「キプリス」は、中南米熱帯雨林に生息する世界で最も美しいとされる蝶に由来しています。青く輝くモルフォ蝶の中でも、ひときわ美しいのが「キプリス・モルフォ蝶」です。創業以来「モルフォ」を社名に、「キプリス」をブランド名に冠し続ける理由は、様々な生活シーンの中でその蝶のようにいつまでも輝き続ける物づくりを目指す為です。特に財布に定評があるブランドで、菊寄せと呼ばれるコーナー部分の処理はここの右に出るブランドはないと言われる程です。

ドレスベルトは定番となる30mm幅を主に展開しています。オイルレザー・ブライドルレザー・コードバンなど、革の種類は豊富に取り揃えていますが、型押しなどの装飾が強い物は出していません。コストパフォーマンスが高く、1番安いモデルだと1万円以下で買うことができます。

  • 8,000~11,000円
  • 3色展開(黒・焦げ茶・茶)
  • 日本製

WHEEL ROBE
(ウィールローブ)

2015年に浅草でスタートしたシューズブランド。「古き良きアメリカ」の普遍的なデザイン、伝統的なディテールにこだわり、素材や製法に至るまで、熟練の職人が1足1足丁寧に作り上げています。特に木型に拘って製作されており、日本人の足型に合わせたオリジナルの木型を用いることで、優れた履き心地を実現しています。これからの人生、愛着を持って履いてほしいという思いから誕生したブランドです。

そんなシューズブランドが手掛けたドレスベルトは、シューズ同様にホーウィン社製クロムエクセルレザーを贅沢に使用しています。ビジネス・カジュアルスタイルともに、名脇役として活躍します。オーソドックスなベルト幅30mm、1インチ刻みの5ホールタイプがメインで、裏面にはブランドロゴが刻印されています。

  • 17,000~18,000円
  • 2色展開(黒・茶)
  • 日本製

GLENROYAL
(グレンロイヤル)

1979年にスコットランドの中西部エア・シャーで創業したレザーブランド。全製品にイギリス国内の有名タンナーから仕入れた最高ランクのブライドルレザーを使用し、レザーの全てのエッジ部分を手で磨き上げるなど、長い工程を経て製品を作り上げます。ブライドルレザーの特徴の1つとして表革に浮かぶブルーム(粉ふき)はカルナウバワックス等を丁寧に染み込ませた証しです。使い込むほどに艶やかな輝きを魅せると同時に経年によって豊かな表情が生まれます。

ベルトは厚手のブライドルレザーをそのまま使用しながらも上品な佇まいのプレーンベルトを得意としています。ドレスベルトにもブライドルレザーを使用し、嫌味のないナチュラルな光沢が高級感と存在感を醸し出しています。

  • 24,000~25,000円
  • 2色展開(黒・茶)
  • イギリス製

Anderson's
(アンダーソンズ)

1966年イタリア・パルマで創業した男性用ベルト専門メーカー。ヨーロッパで最高と言われるタンナーの革を用い、熟練の職人が受け継がれた伝統と経験により個々の工程を受け持っています。自ら「Parma leather artisans」と称するように手仕事を重視しており、フィニッシュやポリッシュを手作業で行う姿勢を貫いています。その確かな技術と信頼で、有名メゾンのファクトリーとしても活躍しており、40人の従業員が毎日1500本以上のベルトを生産し、1年間の売上高は400万ユーロを超える程です。

当ブランドで最も売れているのはマルチカラーのゴムメッシュベルトです。デザイナーが、会議中に「m&m's」というマーブルチョコを眺めていて思いついたという色のコンビネーションが使われています。ビジネスシーンで使うのは難しいでしょう。その他にシンプルなドレスベルトも生産しているのでそちらをお使いください。

  • 16,000~18,000円
  • モデルによって2~3色展開
  • イタリア製

CROCKETT&JONES
クロケットアンドジョーンズ)

1879年に英国・ノーザンプトンでチャールズ・ジョーンズ氏とその義弟ジェームス・クロケット氏によって設立された、高級紳士靴ブランド。ノーサンプトンはチャーチ、トリッカーズなど、多くの伝統ある靴のブランドが多く拠点を置く地域ですが、その中でも当ブランドは最大級の規模を誇ります。現在もジョナサン・ジョーンズ社長による家族経営がなされています。多くのファッションブランドやビスポークの靴メーカーにOEM形式で製品を供給してきました。近年はそれに留まらず、オリジナルの靴の販売も強化しているようです。

スーツスタイルではベルトと靴の色を合わせるのが鉄則です。同じブランドにすることで、色だけでなく素材感も合わさりより統一感が生まれます。ここのベルトは靴と同じ上質なカーフを使い、イタリア製のバックルを合わせた使い勝手の良い仕上がりです。是非靴と合わせてコーディネートして下さい。

  • 19,000~22,000円
  • 3色展開(黒・茶・タン)
  • イギリス製

ETTINGER
(エッティンガー)

1934年に現社長ロバート・エッティンガー氏の叔父にあたるジェラルド・エッティンガー氏によって創業した、イギリスはロンドンのレザーブランド。創業当時からハンドメイドに拘り、そうして手がけたレザーグッズが評判を呼び、名だたるストアから財布・名刺入れなどのオーダーを受注していきました。やがて長年の仕事と質の高さが認められ、1996年にプリンス・オブ・ウエールズ よりロイヤル・ワラント(英国王室御用達)の栄誉を授かりました。代表的な製品は内側が黄色のレザーになっているツートンカラーの財布でしょうか。上品でスマートな紳士のブランドというイメージを受けます。

イギリスのブランドらしく、上質なブライドルレザーを使用したベルトを得意としており、ビジネスやフォーマルに最適なシンプルなデザインになっています。値段は張りますが、長く使い続けられる上質な1本です。

  • 25,000~27,000円
  • 2色展開(黒・茶)
  • イギリス製