皆さんは毎日の食事でちゃんと栄養がとれているのか気になったことはありませんか?特に一人暮らしの方は毎日の仕事や勉強に追われ、ファストフードやコンビニ弁当、カップ麺等で済ませることも多いかと思います。
私も不規則な食生活を送る社会人の1人なので、日々の食事でどれくらいの栄養がとれているのか、ネットで手に入れられる情報を基に調べてみたいと思います。今回はその前提条件として、どのような資料・指標を基に算出するのか、また、その算出結果の留意点などをまとめておこうと思います。
1日分の摂取目安量について
厚生労働省によってエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準が制定されています。専門家の利用目的で作成されており、保健所や医療施設などで実施する「栄養指導」や学校や事業所などの「給食」に利用される科学的データです。
2020年度版におけるこの基準によると、成人した日本人(30~49歳)が摂取すべき栄養素量は下記の通りです。
栄養素 | 単位 | 男性 | 女性 |
エネルギー | kcal | 2,700 | 2,050 |
たんぱく質 | g | 65 | 50 |
脂質 | g | 75 | 57 |
炭水化物 | g | 405 | 307 |
ビタミンA | µg | 900 | 700 |
ビタミンD | µg | 8.5 | 8.5 |
ビタミンE | mg | 6 | 5.5 |
ビタミンK | µg | 150 | 150 |
ビタミンB1 | mg | 1.4 | 1.1 |
ビタミンB2 | mg | 1.6 | 1.2 |
ナイアシン | mg | 15 | 12 |
ビタミンB6 | mg | 1.4 | 1.1 |
ビタミンB12 | µg | 2.4 | 2.4 |
葉酸 | µg | 240 | 240 |
パントテン酸 | mg | 5 | 5 |
ビオチン | µg | 50 | 50 |
ビタミンC | mg | 100 | 100 |
ナトリウム | mg | 3,000 | 2,600 |
カリウム | mg | 2,500 | 2,000 |
カルシウム | mg | 750 | 650 |
マグネシウム | mg | 370 | 290 |
リン | mg | 1,000 | 800 |
鉄 | mg | 7.5 | 10.5 |
亜鉛 | mg | 11 | 8 |
銅 | mg | 0.9 | 0.7 |
マンガン | mg | 4 | 3.5 |
ヨウ素 | µg | 130 | 130 |
この数値を1日に取るべき栄養素の推奨摂取量として扱っていきます。
食事に含まれる栄養素の算出
文部科学省が公開している食品成分のデータベースがあります。これは様々な食材の様々な状態(生・茹で・焼き等)において含まれている栄養量が記録されています。
例えば、トマト100gに含まれる栄養素は下記の通りです。
栄養素 | 単位 | トマト |
エネルギー | kcal | 20 |
たんぱく質 | g | 0.7 |
脂質 | g | 0.1 |
炭水化物 | g | 4.7 |
ビタミンA | µg | 45 |
ビタミンD | µg | 0 |
ビタミンE | mg | 0.9 |
ビタミンK | µg | 4 |
ビタミンB1 | mg | 0.05 |
ビタミンB2 | mg | 0.02 |
ナイアシン | mg | 0.8 |
ビタミンB6 | mg | 0.08 |
ビタミンB12 | µg | 0 |
葉酸 | µg | 22 |
パントテン酸 | mg | 0.17 |
ビオチン | µg | 2.3 |
ビタミンC | mg | 15 |
ナトリウム | mg | 3 |
カリウム | mg | 210 |
カルシウム | mg | 7 |
マグネシウム | mg | 9 |
リン | mg | 26 |
鉄 | mg | 0.2 |
亜鉛 | mg | 0.1 |
銅 | mg | 0.04 |
マンガン | mg | 0.08 |
ヨウ素 | µg | 0 |
このようなデータを基に、料理のレシピから1食分の栄養素を算出し、前述した1日分の摂取目安量と比較していきます。トマト100gにビタミンAは45µg含まれていますが、成人男性1日分の推奨摂取量は900µgなので、トマト100gでは1日分の(45/900=)5%のビタミンAが摂取できる、と言った具合です。
留意点
これから掲載していく記事における留意点をまとめておきます。
- ナトリウムは摂取上限量にて算出しているため、1日分を下回ることが望ましい
→塩分の摂りすぎは良くないということ。 - 脂質および炭水化物は、1日分の総摂取エネルギーに対する推奨比率のみ制定されているため、脂質9kcal/g・炭水化物4kcal/gにて逆算し推奨摂取量を計算している。推奨摂取量については、脂質25%エネルギー、炭水化物60%エネルギーで計算している。
→あくまで参考値としてみてください。 - 一般的なレシピにおける食材・調味料の栄養素を足し合わせているだけなので、熱による分解、水または油への流出分、他の食材に含まれている成分による栄養素の分解または吸収の阻害などは考慮していない。
以上、よろしくお願いいたします。