KASHIWAYA Writing Club

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ネルシャツの定番・おすすめブランド 14選

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今回はネルシャツを紹介します。ネルシャツとはフランネルという生地を用いたシャツのことで、洋服の他にはシーツやパジャマに使われる程、柔らかさや温かみが特徴の生地です。当初カーディング(繊維の向きを揃える作業)が施されたウールから作られましたが、ウールと綿、ウールと合成繊維から作られることもあり、現在では綿のみの場合が多いようです。

ネルシャツはアメカジの代表格とも言えるアイテムで、有名なアメカジブランドであればほぼ100%出しています。今回、主にアメカジブランドを紹介しますが、それ以外の雰囲気を持っている物も紹介していきます。

CAMCO
(カムコ)

アメリカはアーカンソー州で1950年に設立されたブランド。1950年代はアメリカの有名ストアブランドである「Sears」や「J.C Penny」、米軍のミルスペック物を手掛け、1970年代には「Ralph Lauren」などの工場としてハイクオリティーな製品を生み出していました。現在は日本の代理店により、シャツ生地をかつて「RRL」のシャツ生地を手がけていた工場に指定。糸から染めて織り上げさせるといった妥協の無いモノ作りで、ネルシャツやシャンブレーシャツなどを製作しています。

ネルシャツと言えばまず名前が挙がるブランドです。特に有名なヘビーウエイトの生地の物は、目の詰まったコットン製で洗濯を繰り返し着込んでいくと、生地がこなれて良い雰囲気になっていきます。身幅やアームは若干大きめの作りになっています。

  • 9,000~10,000円
  • Mサイズで着丈72㎝
  • カラーバリエーションが豊富(10柄以上)

FIVE BROTHER
(ファイブブラザーズ)

1890年に創業した、ワーク・アウトドアウェアを製造する老舗ブランド。その着心地の良さや耐久性の高い製品は、当時の労働者に爆発的な人気となりました。アメリカでのブランド廃業後、現在は日本国内向けに当時の人気アイテムを現代風にアレンジしたヴィンテージの復刻ラインとして復活。サイズ感やシルエットを見直し、当時のディテールを使用しながらもスタイリッシュに着こなせる現代のファッションアイテムとして展開しています。

ネルシャツのブランドと言えば、こことCAMCOが有名どころです。身幅やアームは比較的細身に作られており、野暮ったくならない着こなしができます。毎年、柄が変更されるので要チェックのアイテムです。また、人気ドラマ「HERO」で木村拓哉さんがここの半袖シャツを着用したこともあり、一時期話題になりました。

  • 8,000~10,000円
  • Mサイズで着丈71㎝
  • カラーバリエーションが豊富(10柄以上)

Lee
(リー)

1899年にヘンリー・デビット・リー氏がカンザス州で創業した、「H.D. Lee COMPANY」が始まりとなったブランド。1911年に製造を始めたオーバーオール・ジーンズ・ジャケットと共にその品質の良さと着やすさは、世界3大ジーンズブランドの中でも1番と言われています。日本においてはエドウイン商事がライセンスを保有し、伝統を守りながら、斬新な製品を提供しています。

ここのネルシャツは、W型の胸ポケットやスナップボタン、ウエスタンヨークなどウエスタンシャツの仕様が多く含まれています。シルエットは太すぎず細すぎずなスタンダードな形かと思います。

  • 5,000~7,000円
  • Mサイズで着丈71㎝
  • カラーバリエーションが豊富(10柄以上)

HOUSTON
(ヒューストン)

1972年に誕生した日本のミリタリー系ファッションブランド。日本で初めてオリジナルのフライトジャケットを生み出し、その後も数々の国内製ミリタリー商品を製造しています。1974年に発表した「M-51 PARKA」は人気テレビドラマ「踊る大捜査線」で織田裕二さんが衣装として着用し、ヒットになりました。比較的安価に軍用品のレプリカを展開していることもあり、古着屋さんに置いてあるのをよく見かけますね。

ネルシャツは長く定番として発売されており、しっかりとしたフランネル生地が使用されています。肩や背中・サイドなど負荷のかかる箇所はトリプルステッチでしっかりと縫製され、長く切ることでコットン100%の風合いが増していきます。

  • 5,000~6,000円
  • Mサイズで着丈71㎝
  • カラーバリエーションが豊富(10柄以上)

FILSON
(フィルソン)

1897年にアメリカ・ワシントン州で設立された、アウトドアウェアのブランド。当時はゴールドラッシュの労働者に向けたワークウェアを作っていました。金の発掘という劣悪な環境下で酷使されながらも、十二分にその性能を発揮するフィルソンの製品は、アメリカの労働者達から高い信頼を獲得しました。森林警備隊や空軍・陸軍といった米政府機関へ装備を供給している事からも、そのクオリティーの高さが伺えます。クルーザージャケット・フィッシングベスト・トートバッグなどが有名です。

定番のコットンフランネルシャツは「ALASKAN GUIDE SHIRT」という名前で長く愛され続けています。素材には、目の詰まった張りのある7ozの100%コットンネル素材を使用しています。クラシックなゆとりのあるシルエットは飽きずに長く使えることと思います。

  • 17,000~18,000円
  • Mサイズ相当(アメリカ規格Sサイズ)で着丈77㎝
  • カラーバリエーションが比較的豊富(6~8柄程度)

BIG BILL
(ビッグビル)

1946年にカナダのケベック州コアティクックで設立されたブランド。アメリカとカナダに工場を持ち、北米を中心に圧倒的なシェアを誇るウェアメーカー「CODET」から、よりタフなウェアを作ろうというコンセプトの基にスタートしたワークラインです。ヘビーデューティーを地で行くアメリカンワークの雄として、日本でも古くから愛されています。

ネルシャツは9ozのコットンフランネルを使用したブランド大定番の1枚です。一時は中国製に移行しましたが、アメリカでの生産が復活しました。両胸には中身の落下を防ぐフラップ付きのポケット、襟部分には2枚重ねのバックヨーク部分、負荷の掛かりやすい部分にはかんぬきを施すなど、老舗ワークウェアブランドのこだわりが詰まっています。

  • 6,000~7,000円
  • Mサイズ相当(アメリカ規格Sサイズ)で着丈78㎝
  • カラーバリエーションが比較的豊富(6柄程度)

BIG MIKE
(ビッグマイク)

1890年にアメリカ・イリノイ州にて創業したとされるワークウェアを中心に製造するブランド。米軍向け製品の生産にも携わっていたとされ、1950年代にはワークウェア界で「3BIG」の1つと言われるまでに成長しましたが、1980年代初頭のアメリカ経済の長引く不況により、ブランドは消滅してしまいました。近年ではヴィンテージ市場でも、なかなかお目にかかれない状況の中から、古き良きアメリカンワークウェアのDNAを継承しつつ、現代のトレンドにフィットする商品を「BASE MADE」と言う会社が日本企画にて復活させました。

ネルシャツは、着込むほどに増していく風合いが楽しみな程よい肉厚感のヘビーネルを使用しています。1950年代に用いられていたボックスタグを採用し、負荷のかかる主要箇所は2本針でしっかりと縫製されています。ボタン留めフラップ付きのポケットが両胸に付き、袖口の開き部分もしっかりと補強されています。

  • 7,000~8,000円
  • Mサイズで着丈70㎝
  • カラーバリエーションが豊富(10柄以上)

CALTOP
(キャルトップ)

1999年にロサンゼルスで生まれたストリートブランド。「高品質な製品を出来る限り手頃なプライスで」の信念のもと、ほとんどの製品を米国内で生産しているにも関わらずリーズナブルな価格で販売されています。

ここのネルシャツはシワや汚れに強いアクリルフランネルを使用。ゆったりとしたサイズ感に設定された、フラットボトムのボックスシャツで、左胸に六角形のパッチポケットが付属、襟元は台襟付きのスタンダードカラーです。西海岸ストリートの匂いが漂い、「Dickies」や「VANS」との相性も抜群です。

  • 6,000~7,000円
  • Mサイズ相当(アメリカ規格Sサイズ)で着丈77㎝
  • カラーバリエーションが比較的豊富(6柄程度)

Gymphlex
(ジムフレックス)

1936年、英国はレスターで国軍向け体育ショーツを製造することから始まったブランド。1900年半ばには学校用体操着の販売を始めたことで、 イギリス中にジムフレックスの商品が広がりました。1960年代に入り、学校はもちろん、スポーツショップや百貨店にまで販路を広げ、スポーツウエアブランドとして確固たる地位を築きました。

ネルシャツは秋冬の定番商品となっており、上記のアメリカ寄りのブランドとはチェックや生地の雰囲気が少し違います。ビエラという表面の毛羽立ちが特徴の生地を使用しているので、肌触りはとても滑らかでチクチクする感じはありません。色味も合わせやすい落ち着いた柄が揃っています。

  • 12,000~13,000円
  • Mサイズで着丈72㎝
  • 5柄程度展開

SUGAR CANE
(シュガーケーン

「BUZZ RICKSONS」や「SUN SURF」等を展開している、東洋エンタープライズ社の持つブランドの1つで、1975年にスタートました。デニムやワークのジャンルで比較的ベーシックな物を作っている印象が強いですが、ブランド名にもなっている「サトウキビ」の繊維を使用したジーンズなどの独創的なアイテムも手掛けています。

シュガーケーンからは、程良い起毛感がありソフトな風合いのツイル生地を使用したシャツの紹介です。ボタン留め・角落ち型のポケットが両胸に付いています。負荷のかかる主要箇所は2本針でしっかりと縫製されています。猫目ボタンを使用し、オールドテイストで良い雰囲気を醸し出しています。

  • 14,000~15,000円
  • Mサイズで着丈70㎝

WARE HOUSE
(ウェアハウス)

1995年に設立された、日本のアメカジブランド。ディテールにこだわったオーセンティックなデニムワークウェアで世界にその名を知られています。「ヴィンテージ古着の忠実な復刻」というテーマを追求しつつ、21世紀にふさわしいデニムスタイルに昇華しています。クラフトマンシップあふれる、拘りあるモノづくりが高く評価されており、縁あって出遭った1着のヴィンテージを、それが生産された時代の背景を考察し、徹底的に研究しています。

ここのネルシャツは、生地に日本では限られた地域にしか残っていない力織機を使用して生地を作っています。力織機を使用することでムラ糸の持つ風合いを損なうことなく、生地に仕上げることができるのです。1日に織れる反数が極端に少なく、織機が動いている間は常に熟練者による管理が必要となり、今では採用しているブランドはほとんどありません。生地になったものに起毛をかけることで、さらにに膨らみを生み、柔らかな肌触りに昇華させることができるのです。

  • 22,000~26,000円
  • Mサイズで着丈73㎝

UES
(ウエス

1977年に設立された、レプリカジーンズなどが有名な日本のアメカジブランド。「UES」というネーミングは、屑(くず)・ごみ・廃品といった意味の「waste」から来ています。製品たちが使命を果たす前にクローゼットで眠ることなく、最後(ウエスになる)まで活用していただける事を願いながら物作りしているそうです。

ここのネルシャツは毎年、秋口には人気のカラーとサイズが完売してしまっているアイテムです。特徴的なのは糸の段階で染色を行う「先染め」という方法。これにより着用、洗濯を繰り返すことで徐々に退色し、「デニムの様な経年変化」をお楽しみいただける、育てるネルシャツというべきアイテムです。

  • 19,000~20,000円
  • Mサイズで着丈70㎝

JELADO
(ジェラード)

2004年に創業した日本のアメカジブランド。ヴィンテージウェアと呼ばれる服達は、当時名もなきデザイナーによって生み出された現代の洋服の祖と言える存在です。これらはロマンに溢れますが、現代ファッションとしてはズレがあるのも事実です。JELADOはそのギャップを埋め、ファッションとして「AMERICAN VINTAGE」を成立させるブランドです。

ネルシャツの素材は旧式力織機で織られたコットン100%のオリジナルヘビーネル生地で、糸はカリフォルニアのサンフォーキンバレーで生産されるサンフォーキンコットンを使用しています。非常にしっかりとした質感とハードな洗い加工によって褪色した雰囲気の良い独特な色合いが特徴です。ショート丈のものが有名です。

  • 19,000~20,000円
  • Mサイズで着丈67㎝

PENDLETON
(ペンドルトン)

1909年に設立した、アメリカのウールブランド。戦争やオリンピックの際に上質なウール製品の製造を求められるなど、アメリカの歴史と共に歩んできました。 特徴的な柄と発色の良いカラーで作られるウール製品は一度は見たことがあるのではないでしょうか。

ネルシャツと呼べるかどうかは微妙ですが、ここのウールシャツはとても有名です。他のブランドとは異なり、ウール100%ですので中に1枚着ただけでもかなり温かさが違います。古着屋さんで見かけたことのある方も多いと思いますが、アメリカ企画なのでMサイズでも大きく、丁度いいサイズがない場合が多いです。少々値が張りますが、新品では「JAPAN FIT」というモデルが出ていますのでそちらをおススメします。

  • 22,000~23,000円
  • Mサイズ相当(アメリカ規格Sサイズ)で78㎝
  • 5柄程度展開