今回はキャンバススニーカーを紹介していきます。その中でも、いわゆる「ローテクスニーカー」のような、昔から定番として販売されているものに絞っていきます。靴底部分はゴムを使用し、バルカナイズド製法という160年程前から存在するシンプルな方法で作られていることが特徴です。特にキャンバススニーカーの白色は特に軽い印象を与えるため、春夏には重要なファッションアイテムとして活躍します。1足は持っていた方が良いアイテムだと思います。スニーカーの中でもリーズナブルな価格であるのが特徴です。
CONVERSE
(コンバース)
1908年にアメリカ・マサチューセッツ州にて設立されたブランド。ここなしにキャンバススニーカーは語れないでしょう。創業者のマーキス・M・コンバースは当初ラバーシューズを製造し、それが品質の高さから圧倒的な支持を得て地元の有力企業へと成長して行きました。ラバーシューズのように雪の多い冬場だけでなく、通年での需要が安定する物は無いかと考え、冬場に出来るスポーツとして考案されたバスケットボールというスポーツに着目し、1917年に世界初のバスケットボール専用スニーカーを作成しました。それが今でも多くの人に愛され続ける「ALL STAR」なのです。
ALL STAR
1917年から殆ど変わらない形で今でも販売されている、世界でも一番人気のあると言っても過言ではないコンバースの看板モデル。バルカナイズド製法で作られたローテクスニーカーの代名詞とも言える大ヒット作であり、どんなファッションスタイルにも合わせられるシンプルさと、多彩なカラーバリエーションが人気です。
- 5,000~6,000円
- ローカットとミドルカットがある
- カラーバリエーションが豊富(10色程度)
JACK PURCELL
1935年に誕生。バドミントンの世界チャンピオンであったカナダ人のジャック・パーセルが開発したシューズをリメイクしたスニーカーです。ヒールラベルはそのデザインから「ヒゲ」の愛称で親しまれ、またトゥ部分のラインは微笑んでいる口元のように見えるため「スマイル」とも呼ばれており、シンプルで洗練されたデザインは今もなお根強い人気を誇っています。
- 5,000~6,000円
- 主にローカット
- 5色展開
VANS
(バンズ)
1966年にポール・ヴァン・ドーレンと3人の仲間が初めてのお店をカルフォルニア州アナハイムのブロードウェイ通りに開業したことで始まったブランド。バンズという名前は「ヴァンと、その仲間達」という由来があるのです。1970年頃から南カルフォルニアのスケーター達の間で、シンプルでどんな服装にも合わせ易いデザインとグリップ力の強いソールを装備したスニーカーだと話題となります。その後も数多くの定番モデルを生み出していきました。
ERA
創業時にリリースされたAUTHENTIC(オーセンティック)というファーストモデルをベースに、スケート時の激しい動きをサポートするよう履き口にパッドを付け改良されたスニーカーです。シーズン毎に新色が発売され、また、様々なラインからアレンジモデルがリリースされており、多くのユーザーに愛され続けています。
- 5,000~6,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが豊富(10色以上)
OLD SKOOL
1978年にBMXライダーの為に作られたスニーカーです。通称「JAZZ」という愛称で親しまれ、サイドのサーフラインが特徴です。発売当初から変わらないディテールに多くのファンが居て、殆どモデルチェンジをしていません。このスニーカーに白のイメージを持つ方は少ないと思いますが、雰囲気はとても良いので紹介します。
- 7,000~8,000円
- 主にローカット
- カラーバリエーションが豊富(10色以上)
Keds
(ケッズ)
1916年にアメリカのUSラバー・カンパニーによって創業されたスニーカーブランド。ブランド名はKIDS(子供)+PEDS(足)を組み合わせた造語です。1926年に登場したコットンキャンバス地のチャンピオン・オックスフォードは代表モデルとして人気商品です。1949年には、プロスポーツ用の本格ブランドとして「PRO-Keds」も登場しました。日本では定番として取り上げられることは少ないですが、徐々に人気が高まっています。2014年は歌姫テイラー・スウィフトをイメージモデルに迎え、より一層注目ブランドとなっています。
CHAMPION OXFORD
余計なステッチのない極めてシンプルなデザインのキャンバススニーカー。すっきりとしたフォルムが特徴です。かかとのラバーロゴがワンポイントのなってさりげなく主張します。
- 7,000~8,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが比較的豊富(8色程度)
ROYAL AMERICA
こちらは「PRO-Keds」から発売されているモデル。フォクシングテープ部分にネイビーとレッドの斜めラインがアクセントになったキャンバススニーカーです。アッパー素材がスエードになったモデルもあります。
- 4,000~5,000円
- ローカットとハイカットがある
- 3色程度
Victoria
(ヴィクトリア)
1915年にスペインの北部にある、La Rioja(ラ・リオハ)という小さな町で設立されたブランド。手作り感のあるカラフルなスニーカーは、高い品質ながら手頃な価格を実現しています。ヨーロッパでは若者を中心に爆発的な人気を誇っており、現在では世界中の大手セレクトショップでも取り扱われる程になりました。
INGLESA LONA
シンプルなデザインで、足にフィットするすっきりとしたフォルムが特徴のスニーカーです。手作業によるバルカナイズ製法で作られています。細かい溝の施された天然ゴム製のアウトソールは、クッション性とグリップが良く歩きやすいです。また、ソールに甘い香りがつけられているのが特徴です。
- 4,000~5,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが豊富(10色以上)
INGLESA LONA TENIDA PUNT
脱力感のあるレースレススリッポンです。くたっとした柔らかいコットンキャンバス製アッパーとシンプルですっきりとしたフォルムが特徴的です。こちらも手作業によるバルカナイズ製法で作られています。シュータン部分はゴアになっているので足に良くフィットします。
- 5,000~6,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが豊富(10色以上)
SUPERGA
(スペルガ)
1911年にイタリアで設立されたブランド。当初はタイヤ等をメインに取り扱う会社でしたが、1925年に「SUPERGA」ブランドとしてゴム底靴を発表しました。その後、テニス・バスケットボール・ヨット・体操といったカテゴリーのスポーツシューズを発表し、その名声はイタリアのみならず、ヨーロッパ中に知れ渡りました。スペルガを代表するロングセラーである「2750」を中心としたクラシックモデルの展開、スワロフスキーなど様々なインパクトあるコラボレーションにより、世界中の人々を魅了することに成功しています。
2750
このブランドで最もシンプルなスニーカー。アッパー素材には少し目の粗いコットンキャンバスを使用しています。また、中敷きには土踏まず部分を立体的に成型したクッション性の高いEVAソールが使われています。ハトメにもブランドロゴが刻印されているなど、妥協を許さない作りになっています。
- 6,000~7,000円
- 主にローカット
- カラーバリエーションが豊富(10色程度)
Tretorn
(トレトン)
1891年にヘンリー・ダンカー氏によって創立されたスウェーデンのスポーツアウトドアブランド。こちらも当初はラバーゴム製品メーカーでしたが、1950年よりスニーカー生産に進出します。現在は、ゴム長靴・スニーカー・レインウェア・テニス用品などを幅広く展開しています。また、有名アパレルブランドとのコラボレーションなどで注目され、2011年には創立120周年を迎えNYのソーホー地区に旗艦店をオープンしました。
Nylite Canvas
縦方向に入った切り替えがスポーティーなスニーカー。アッパー素材はキャンバスで、サイドのトレトンマークにはエナメルが使われています。
- 9,000~10,000円
- ローカットのみ
- 4色展開
spring court
(スプリングコート)
1936年からスタートした、フランスのブランド。ブランド名の由来は、初めてこの靴を履いた人が、「まるでスプリング(ばね)のきいた靴でテニスコートをぴょんぴょんと飛ぶようだ」と賛美して言った言葉に由来しているそうです。この名前に象徴されるように各アイテムはクッション性や着心地の良さが人気となっています。
G2
シュータン部分についたフランスの国旗のタグがポイントの、キャンバススニーカー。アッパーからインソール、靴紐まですべてコットンを使用しているため、インソールも本体も丸洗いできます。靴底は二重構造で側面に左右4個ずつ計8個の空気穴が施され、中敷きの裏側に刻まれた溝を通して外気を取り入れられる様に工夫されている為、通気性が高くムレにくくなっています。さらに中敷きにはミントの香りが付いています。
- 10,000~11,000円
- ローカットとミッドカットがある
- 3色展開
MOON STAR
(ムーンスター)
1873年に福岡県久留米市で座敷足袋の小さな店として創業した、日本のシューズブランド。ゴム産業の発展から規模を拡大し、軍用靴の生産などを経て、創業から100年以上が経った今でも、日本人の足とゴムを研究し、変らない履き心地を保っています。久留米工場は現在国内3か所にしか残っていないバルカナイザー(加硫釜)があり、そこのヴァルカナイズ製法で作られているのが、「FINE VULCANIZED」シリーズです。
LOW BASKET
1番ベーシックな形キャンバススニーカーです。 6ホールローカットの何の変哲もない外見ですが、履き心地はバルカナイズ製法特有の非常に柔らかなものです。シューレースにはコットンの細平紐を使い古いビンテージスニーカーの趣を出しています。
- 9,000~10,000円
- ローカットとハイカットがある
- カラーバリエーションが比較的豊富(6色程度)
GYM CLASSIC
同じく6ホールのキャンバススニーカーですが、こちらは1960年代のジムシューズを忠実に再現しましたモデルです。 履き口や切替しのパイピングなど、細部にも拘って作られていることが分かります。さらに 当時のトレーニングシューズらしく ソールにはベージュのゴムを採用しています。
- 9,000~10,000円
- ローカットとハイカットがある
- カラーバリエーションが比較的豊富(7色程度)
maccheronian
(マカロニアン)
2003年に日本人デザイナーの田中清司氏によって創立された、ルーマニアの工場で生産されるシューズブランド。この工場は元々イタリア軍の靴を生産しており、その手法を受け継ぐ職人達がハンドメイドでアイテムを製作しています。軍用靴にアレンジを加え、履き心地とファッション性を追求した商品を展開しています。さらに様々なブランドとのコラボレーションにも積極的に 取り組んでいます。
定番のキャンバススニーカーは伝統的なヴァルカナイズド製法によって作られています。ほとんどの行程がいまだに職人によるハンドメイドで行われているためか、吸い付くような柔らかい履き心地を実現しています。
- 7,000~8,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが比較的豊富(6色程度)
ECLIPS
(エクリプス)
先述の「maccheronian」をアジア市場向けにアレンジしたセカンドブランド。ブランド名であるエクリプスは、黒にも見える濃い緑の地に鮮やかな黄色の色合が印象的な石で、「日蝕」を想像させるような独特の模様が特徴のパワーストーンです。「新しい一歩を踏み出す」という意味合いが含まれています。伝統あるヴァルカナイズド製法のスニーカーを中心に、懐かしさの中に新しさを感じさせる、どの世代にも楽しめる1足を提案しています。
42004 Bionaz
アッパーにはキャンバス地を使用し、ヴァルカナイズド製法によって作られた、シンプルですが存在感のあるスニーカー。アウトサイドについたブランドロゴのワッペンがポイントになっています。リーズナブルな価格も魅力的です。
- 4,000~5,000円
- ローカットのみ
- カラーバリエーションが比較的豊富(6色程度)
PALLADIUM
(パラディウム)
1920年にタイヤ製造メーカーとして創業した後、1947年に靴の製造を開始したフランスのブランド。当ブランドのアイコン的存在「Pampa(パンパ)」シリーズの原型は、フランス軍からの依頼を受けて誕生しました。ブーツの快適性・耐久性は荒々しいことで伝説的なフランスの外国人部隊に大反響を呼び、フットウェア業界で有名となる第一歩となりました。
PAMPA OX ORIGLNALE
アッパーに20ozのコットンキャンバス、ライニングにはコットンツイルを採用した、スニーカーと言うかブーツのような靴。クッション性に優れた「PARADROP」インソールを採用し、クラシカルな見た目はそのままに、アップデートされた機能を加えることで、デザイン・機能の両立を実現させた1足に仕上がっています。
- 8,000~9,000円
- ローカットとハイカット(ブーツタイプ)もある
- 4色展開